JUGEMテーマ:健康

腰痛の見極め方シリーズ、今日が最終回となります。
これまで基礎編・中級編・上級編と各テーマを設けて様々な腰痛に関する基本的な概念から、具体的な見極め方についてご紹介をしてきました。今日、最終のテーマとして扱うのは「サブラクセーション症候群」です。

全く聞いたことがないという方も少なくないと思いますが、カイロプラクティックの理論においては、もっとも基本的なところといっても過言ではありません。しかしながらサブラクセーションという用語については、これまでカイロプラクティックの歴史の中でも様々な論議があり、絶対的に統一され用いられている言葉ではないという一面があります。

医学的にサブラクセーションとは「亜脱臼」という意味で、骨が正常な位置から外れている、関節臼という受け皿から脱している状態を示し、「亜」という言葉は「不完全に・少し」という状態を指します。
しかし、正式な脱臼の直訳は「Dislocation」が一般的であり、「Subluxation」はカイロプラクティック独特の用語といえるようです。

そうなるとサブラクセーション症候群とは骨が少し外れている状態なんだと理解したいところですが、カイロプラクティックにおいてこの言葉を用いて表現する場合、実際に骨が外れているわけではなく、一般的な解釈では「ズレがある、歪んでいる」というところを意味しています。
なぜこのような分かりにくい意味合いになっているのか。それにはカイロプラクティックの歴史的な背景が関係しています。
古典的に、カイロプラクティックでは骨が少し外れているところが神経を圧迫し、身体に悪影響を及ぼしていると考えることがあり、その当時に名付けられたサブラクセーションという言葉が、脈々と引き継がれて現代でも用いられている場合があるのです。これまで、それに代わる新しい名称が次々と考えられ、提唱されてきましたが、やはりサブラクセーションという言葉に愛着のあるカイロプラクターが多いこともあり、現在でも使い続けられているのです。

ここで重要なことは、言葉としてどれが正解かということではなく、実際にどんな臨床像があるのかということです。
この点に関しても、カイロプラクター個人個人の考え方が関与してきますが、平均的な解釈でご紹介したいと思います。

サブラクセーション症候群とは、これまでご紹介してきたような各々の腰痛とは異なり、「原因を明確に表現することが難しいもの」と一表現できるものだと思います。レントゲンやMRIにおいて、明らかに障害部位を特定することができない、つまり「〇〇性腰痛」と断定できないし、患部に腫れや熱感などの炎症所見もないという状態であるが、骨の並びに歪みが生じている、それに伴い周辺の筋肉が硬直している、さらに椎間板に負担をかけているなど、肉眼では確認ができないことの多い、腰痛の状態、原因といえるでしょう。

病院を受診して、血液検査・尿検査・レントゲン・MRIを受けたが異常がない、しかし腰が痛むという状況で、知人の紹介でカイロプラクターのもとを訪れた。すると、腰のこの辺りに歪みが生じており、この部分から痛みが生じていると言われ、その部分を正常化するための施術を受けたところ、帰宅するときには腰痛が軽くなっていた。
このような経験は、カイロプラクティックを受診されたことのある方ならば一度は経験があることと思います。
これは広義の意味で「サブラクセーション症候群」であったと考えることができます。

現代のカイロプラクティックでは、このようなある種「曖昧なもの」と表現されやすいものをできる限り学問的に、客観的に理解できるよう様々な評価方法から施術方法に至るものが研究され体系化されてきました。
ある人には分かるが、ある人には分からないというものでは、どんなに優れた方法も発展できないと考えたからです。

我々カイロプラクターは、患者様のお身体を考えるとき、常に全ての可能性を考えながらその中でこの「サブラクセーション」という視点を合わせもっています。実際のカイロプラクティックの臨床においては、腰痛を訴え来院される患者様の半数以上が、この「サブラクセーション腰痛」であると思います。ひいては、どんな腰椎椎間板ヘルニアも、腰部脊柱管狭窄症も、多くの場合ことの始まりにはやはりサブラクセーションが関与していたであうと考えます。

次回予告:頭痛・肩こりの見極め方 基礎編1「肩こりが起こりやすい現代人・日本人」

T.ISHIKAWA

富山県富山市の国際基準取得カイロプラクティック・整体は石川カイロプラクティック