JUGEMテーマ:健康

筋肉を考える、今日のテーマは上部僧帽筋です。



この上部僧帽筋は何といっても肩こりに関係の深い筋肉で有名です。比較的サイズの大きい筋肉で、後頭骨、第七頚椎、鎖骨の外側、肩峰に付着を持ち頭を反らしたり、首を横方向へ傾けたり、肩甲骨を上に挙げる働きを担っています。その他、腕を上げる際に肩の筋肉の収縮をアシストするといった影の立役者的な存在でもあります。つまりはこれだけ色々な仕事があるので、その負担も大きいわけですね。

上部僧帽筋が異常な緊張状態に陥ると、側頭部や後頭部、こめかみを中心に頭痛のような痛みが出現したり、背中側の肩甲骨の内側などに痛みが現れることがあります。また、交通事故などのむち打ちでも損傷しやすい筋肉です。すでに紹介した胸鎖乳突筋と拮抗関係にある筋肉であり、斜角筋とは同じく拮抗関係にありながら共同関係にある筋肉と考えることができます。拮抗関係とは両者が+と−の関係にあるとでもいいますか、一方が縮んでいるときは、もう一方は伸ばされている状態になり、その関係を繰り返すというものです。さらに共同関係というのは、言葉の通り、一方が縮んでいるときに一緒に縮むというものです。

さらにここで一つ考えておきたいのが、筋肉は浅層筋と深層筋に大別することができます。この二種類にはそれぞれに特徴があり、浅層筋は比較的身体の表面に近いところに存在している筋肉で、主に関節を動かすために働く筋肉であること。もう一方、深層筋は身体の深い部分に存在している筋肉で、主に骨の位置を固定したり、浅層筋によって関節が動くときのスタビライザー(安定役)として働きます。そう考えると、上部僧帽筋は浅層筋に該当し、その際のスタビライザーが斜角筋や、以降紹介する頚部や肩部の深層筋群になってくるわけです。

この関係を踏まえると、カイロプラクティックケアの意義が一つの面から理解できます。肩こりを訴える患者さんの上部僧帽筋が過緊張しており、筋疲労を伴い筋力も低下している状態だとします。すると、例えば同じ肩を持ち上げるという動作ひとつにしても、弱まっている筋力で頑張るわけですから、パートナーとなるスタビライザーはいつもに増して負担が増える可能性があります。すると、スタビライザーは深層筋で関節や骨の固定に貢献していますから、結果関節が硬くなってしまったり、歪みを呈することになると考えることができます。カイロプラクティックは関節や骨の状態に注目することが特徴の一つですが、このような身体のメカニズムを治療に活用しているのです。
もちろん、様々な捉え方ができますから、真逆の論理も正解となりえますし、違った表現で身体の違う反応を生かすことも十分に可能です。大切なことはやはり、個々の状態を見極めその状態に適したケアを提供することだと再確認するところです。

T.ISHIKAWA

次回予告:筋肉を考える 頭頚部4 肩甲挙筋を考える

富山県富山市の国際基準取得カイロプラクティック・整体は石川カイロプラクティック
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