JUGEMテーマ:健康

今日のテーマは「関節の痛みに対する温熱と冷却の効果の違い」についてです。これはよく患者さんからご質問をいただくことの多いポイントです。痛みや気になる症状があるときに、患部を温めたり冷やしたりすることがあると思いますが、この場合どっちがいいの?という疑問が生じると思います。ケースバイケースと言えばそれまでですが、時に間違った選択をすると治癒を遅らせてしまったり、悪化させてしまうことも考えられますので、どのように判断すべきかをご紹介したいと思います。

まずはじめに冷却についてですが、捻挫や突き指、ぎっくり腰などの急なアクシデントでは殆どの場合で「炎症」を伴っています。「炎症」とは痛めた患部が傷んでおり、大なり小なり腫れたり熱を持っている状態です。当然、炎症は痛みを伴いますから、早急にこの炎症を治める必要があります。この時にすぐ適切な処置ができるかどうかが、その後の回復を左右すると言えます。この場合はやはり、腫れを引かせるため、熱を取り除き炎症を抑えるためにも冷却(アイシング)することが妥当だと考えます。冷却方法は冷シップや塗り薬などでなく、氷で冷やすか、冷水に患部を浸す、もしくは保冷剤やコールドスプレーなどを用いることもできます。冷やしている最中は当然冷たいのですが、低温火傷をしないように冷やしすぎないように注意しなければなりませんので、特に氷や保冷剤を用いる時には薄手のタオルなどの上から冷やすようにして、徐々に慣らしていく方法がいいでしょう。またアイシングの最中には冷たいと感じてからジリジリ痛いような感覚が出る場合がありますが、数分でこの感覚に慣れてくると、アイシングの効果が期待できるとされています。しかしながら、冷やしすぎによる低温火傷でもジリジリすることがありますので、皮膚がジリジリする感じがしたら、冷やしすぎている可能性があるためその時点では一時中断しましょう。冷却のおおよその目安は10分から長くても20分程度です。繰り返しになりますが、時間で決めずに、様子を見ながら無理をしないことが大切です。

次に考えなくてはならないのが、この冷却(アイシング)をいつまで継続するかです。発症初日から3日?1週間?2週間?様々な考え方がありますが、これもやはり臨機応変に考えなければなりません。一つの指標に腫れや痛みの度合を挙げることができますが、ある程度腫れが引いて痛みが治まってきたのなら、延々と冷却を続けるのではなく、今度は温めていくことが大切になると考えられます。冷却はあくまで痛みと炎症を抑えるためと考え、ある程度それらが治まってきたら、温めることで血流を促し、血液循環を高めていくと、傷んだ箇所の修繕が促進できると考えられます。患部を温めると、血管が拡張して血流がよくなるために回復が早まるという考え方です。しかし、この温熱をしている最中、もしくは温熱をした後にジリジリと痛みが出現する時には、温める時期が早かった可能性がありますので無理は禁物です。

一つの例え話ですが、火傷をした時は誰もが流水につけたり氷で冷やしたりすると思います。この判断はまぎれもなく正しいものですが、ヒリヒリした火傷の痛みが数日で落ち着いたら、今度は温めていくと治りが早いということがあります。(火傷した皮膚の状態によっては不可な場合もあります)

要約すると、初期は冷却(アイシング)、痛み・腫れ・赤みが取れてきたら温めるようにすることが大切で、いつまでも長期間冷却(アイシング)を続けることは、有効でないと考えられます。

また、コントラストという方法で冷却→温熱→冷却→温熱→冷却→温熱というふうに、交互に繰り返していく方法があります。これは冷却による血管の収縮と、温熱による血管の拡張を繰り返し行うことで、結果的に血液循環を効率的に促進するという方法です。この方法は、炎症初期の痛み・腫れ・赤みが引いてきた頃から始めることが望ましいでしょう。

そして最も大切なことは、炎症は時として慢性化することがあるということです。冷却や温熱の処置によってすべてが改善できるものでは到底なく、これはあくまで対症療法であることを忘れてはならないと考えます。炎症は「機能障害」を伴いますので
、「痛みが引いたから治った」と考えるのではなく、患部の動きや働きに問題が生じていないかの判断をカイロプラクターに受けることをおすすめします。

T.ISHIKAWA

次回予告:関節痛シリーズ 上級編3 最終回「諦めないということ」

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